日本に住んで長く働いている外国人や、日本人と結婚した方とそのお子さんなどの中には、この先も長く(あるいはずっと)日本に住み続けたいと考えている方も多いと思います。
そのような場合には、既存の在留資格を「永住」の資格に変更することで得られるメリットは大きいものがあります。
永住許可の申請に必要な書類集めや作成にはかなりの労力を要し、簡単な作業ではありません。
しかし、以下のメリットを考えるとその労力は決してムダなものではないはずです!
目次
「永住」の許可を得るメリットとは?
(1) 在留期限の制限がなくなる(ビザの更新が不要になる)
通常、ビザ(在留資格)には期間が定められており、その期間を超えて日本に在留し続けるには、更新の申請をしなければなりません。しかし、永住者の場合には在留期限がなくなるので、数年ごとに更新申請のために大量の書類を集めたりしなくて良いのです。
(*ただし、在留カードは7年毎に更新が必要です)→「在留カード有効期限更新」参照
(2) 在留活動(就労)の制限がなくなる
就労制限がなくなるため、日本人と同じように学歴に縛られない職種に就いたり、会社を経営したり、アルバイトをしたりすることができるようになります。
就労ビザ(技術・人文知識・国際業務など)では、大学や専門学校での専攻と従事する職務内容との関連性が非常に重要にですが、そのような制限がなくなり、転職もしやすくなります。
また、起業がしやすくなるというメリットもあります。
「経営・管理」のビザで起業する場合、「資本金または出資の総額が500万円以上」もしくは「2人以上の常勤の職員」が必要になりますが、永住者の場合には日本人と同様に1人でも、資本金が少額も起業できることになります。
(3) 社会的信用度の向上
一般的に、外国籍の方が日本で住宅ローンを利用したり、融資を受けるのは容易ではありません。
数年で更新が必要なビザの場合、いつ日本から出国してしまうか分からないため、銀行によっては、永住者以外の外国人は審査対象外になっていることが多々あります。
しかし、永住者の場合には住宅ローンや融資の審査が日本人と同じように受けられることになります。
(4) 離婚などによるビザの変更が不要
日本人の配偶者と離婚、あるいは死別した際に、「日本人の配偶者等」のビザをお持ちの場合には、6ヶ月以内に別のビザ(就労ビザ、定住者)に変更するか、本国へ帰国しないといけません。
永住者の場合には、そのような変更手続きも不要です。